クロダイ(チヌ)は海釣りの人気ターゲットの一つです。しかし、クロダイを釣るのは簡単ではありません。クロダイは警戒心が強く、餌や仕掛けに敏感な魚です。
また、季節や時間帯、潮の流れなどによっても活性が変わります。クロダイが釣れないと悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
この記事では、クロダイが釣れない理由を解説し、クロダイを釣るための仕掛けやコツをご紹介します。クロダイ釣りの初心者から上級者まで、ぜひ参考にしてみてください。
クロダイ(チヌ)を釣るのは難しい
クロダイはタイ科に属する魚で、日本全国の沿岸域に広く分布しています。北海道から九州まで、磯や堤防、河口や汽水域など、様々な環境に適応して生息しています。
クロダイは大型になると70cmを超えることもあり、引きが強く、味も美味しいという魅力があります。しかし、クロダイを釣るのは決して容易ではありません。
クロダイは悪食と言われるほど何でも食べますが、その反面、餌や仕掛けに対して非常にシビアです。クロダイは餌の動きや形、色、匂いなどに敏感に反応し、少しでも不自然だと警戒して食いつきません。
また、クロダイは餌を食べるときすぐに口を閉じてしまう癖があり、針掛かりしにくいという特徴もあります。
クロダイは夜行性で、日中は岩陰やテトラポッドなどの隠れ場に潜んでいます。夜になると餌を探して活動しますが、そのときも潮の流れや水温、気圧などの環境要因によって喰い気が変わります。
以上のようにクロダイは慎重で用心深い魚なので、クロダイの状況に合わせて餌や仕掛けを変えたり、ポイントを探したりしなければなりません。
河口や堤防などでクロダイの大きな魚影を見かけることもありますが、見えているチヌは基本的には釣れません。
クロダイを釣るときの仕掛け(フカセ釣り、ヘチ釣り、ルアー)
クロダイを釣るときに使う仕掛けは、主にフカセ釣り、ヘチ釣り、ルアー釣りの3種類があります。それぞれの仕掛けの特徴を紹介します。
フカセ釣り
(ウキ)フカセ釣りとは、餌を海中に浮かせる釣り方です。ウキの下にはハリスと針がついており、針にはオキアミなどの餌を付けます。フカセ釣りでは、コマセと呼ばれる餌を撒いてクロダイを寄せることが重要。コマセはオキアミや配合餌などを水で練って作ります。
コマセを撒くときは集魚力を分散させないよう、一点に集中させるようにします。コマセの中に餌が流れていくようにウキの位置やオモリの重さを調整します。
フカセ釣りは、クロダイの居る水深や範囲を探ることができる釣り方です。クロダイは水深や潮の流れによって移動するので、フカセ釣りではウキの位置を変えたりオモリの重さを変えたりして、クロダイの居るタナを探ります。
また、ウキの動きを見てクロダイのアタリを判断します。クロダイは餌を食べるときに口を閉じるので、ウキが沈んだり浮いたりするのではなく、横に流れたり止まったりすることが多いです。そのときにタイミングを合わせてフッキングします。
ヘチ釣り
ヘチ釣りとは、岸壁に沿って餌を落とし込む釣り方です。ヘチ釣りでは、ウキとオモリの間にハリスと針がついており、針にはオキアミなどの餌を付けます。
ヘチ釣りでは、コマセは使いません。代わりに餌を岸壁に沿って自然に落下させて、クロダイを誘います。クロダイは上から落ちてくる物体に喰いつく性質があるので、ヘチ釣りはとても有効な釣り方です。
ヘチ釣りは、岸壁の隙間やテトラポッドの脇など、クロダイの隠れ場をピンポイントで狙うことができる釣り方です。クロダイは日中は岩陰やテトラポッドなどに潜んでいますが、餌を探して出てくることもあります。
ヘチ釣りでは、餌を岸壁に沿ってゆっくりと落とし込んで、クロダイのアタリを待ちます。
ルアー釣り
ルアー釣りとは、人工の疑似餌であるルアーを使ってクロダイを釣る釣り方です。チニングと呼ばれることもありますね。ルアー釣りでは、ロッドとリールに糸を巻き、糸の先にルアーを付けます。
ルアーには、金属でできたメタルジグやプラスチックでできたミノー、ゴムなどでできたワームやなどがあります。ルアー釣りでは、ルアーを海中に投げ入れて、ロッドやリールを操作してルアーを動かします。ルアーの動きにクロダイが反応して食いつくという仕組みです。
ルアー釣りは、クロダイの活性や好みに合わせてルアーの種類や色、サイズ、動かし方を変えることが重要な釣り方です。クロダイは餌の動きに敏感に反応するので、ルアー釣りは効果的な釣り方。
ルアー釣りでは、ルアーを投げ入れた後にロッドを上下に振ったり、リールを巻いたり止めたりすることで、ルアーに様々な動きをつけます。ルアーの動きにクロダイが興味を持って、追いかけてきたり、攻撃してきたりします。
クロダイが釣れない理由を解説
クロダイが釣れないときには、いくつかの理由が考えられます。それぞれ見ていきましょう。
釣りやすい時期や時間帯ではない
クロダイは季節や時間帯によって活性が変わります。クロダイは春から秋にかけてが釣りやすい時期です。冬は水温が低く、クロダイの活動が低下します。
また、クロダイは夜行性で、日中は岩陰やテトラポッドなどに潜んでいます。夜になると餌を探して活動しますが、そのときも潮の流れや水温、気圧などの環境要因によって喰い気が変わります。一般的には、満潮や干潮の前後、水温が高い夏の夜、気圧が低い雨の日などが釣りやすい時間帯です。
撒き餌の集魚力が足りていない
クロダイは悪食と言われるほど何でも食べますが、その反面、餌や仕掛けに対して非常にシビアです。クロダイは餌の動きや形、色、匂いなどに敏感に反応し、少しでも不自然だと警戒して食いつきません。
そのため、クロダイを釣るには、餌や仕掛けに加えて、コマセと呼ばれる餌を撒いてクロダイを寄せることが重要です。コマセはオキアミや配合餌などを水で練って作ります。
他の釣り人が周りにいる場合は、そちらにクロダイが集中している可能性があります。その場合は、ポイントを移動するか、コマセを工夫してクロダイを自分の方へ寄せる必要があります。
探る範囲が狭い、タナが合っていない
クロダイは水深や潮の流れによって移動するので、クロダイの居る場所を探ることが必要です。クロダイは岸壁やテトラポッドなどの隠れ場に潜んでいることが多いので、そういった場所を狙うことが大切です。
堤防などから狙う場合は、クロダイがやってくる沖の方までしっかり探ることを意識しましょう。遠くにキャストできないと、それだけ探ることのできる範囲が狭くなってしまいます。
まとめ
クロダイは海釣りの人気ターゲットの一つですが、釣るのは難しい魚です。クロダイは警戒心が強く、餌や仕掛けに敏感な魚。また、季節や時間帯、潮の流れなどによっても活性が変わります。
クロダイが釣れないと悩んでいる方は、紹介した理由や対策を参考にして、クロダイ釣りの魅力をぜひ体感してください。